神も佛もあるものか

近所の友達が来年のお正月は古稀のお祓いを氏神様にしてもらおうと話してきた。



今年になって13日……

もう13日も過ぎちゃったねとはいったけど、

来年の初詣の話?



「行かない。60の時も拝んでもらったけど、直後に乳がんになったし、夫は口腔ガンになったときこ祈念してもらった途端余命告知されたし、退職したとき10万も神社にご寄附をしたけどあっという間に愛犬まで死んで、完璧独りぽっちになったし。神も仏もあるもんですか」



彼女は言った。



それだけ信心してたから、あなたが死ななくてすんだのよ。


あなたがって……夫や姑や孫(死産)や愛犬でよかったような言い方!

ひ、ひどい!



どう答えたらいいのか……

死ななくても独りぽっちはつらいでー


ちなみに夫は口腔ガンの時本家の方が地元の神社でご祈念していただいたのてすがアッサリ亡くなりました。

けれども15年前に食道がんをしたときはご祈念しましょうと言われたのを、キッパリお断りしたら、完全復活しました。


でも、それを力説しても信仰心の厚い人たちに何処までも受け入れ、理解してもらえるだろうか



無駄な努力だよね。


かえってイライラが溜まるだけだろうね。


ああもう!

引っ越ししちゃおかな

荒神講当日

講の当日、長男一家が5人で帰ってくれた。12人だから慌てるほどの人数ではないのだけど、何もかも母が1人でしてしまったら、息子も嫁もくつろいでしまう。



子供達は母親というのは不死身だと思っているようだ。


私自身実家が車で15分にも関わらず、病気の時も通い詰めると言うことは無かった。


仕方ない。

順番だ。


と思いながらも策を弄して息子一家を帰らす作戦を練る。


夫が亡くなって学習したことの1つ、1人では1度にふたつの事ができない。



我が家にはネコもいない。

暢気な息子夫婦だってネコより数○倍やくにたつ。

焼き芋

近所の友達が焼き芋ができたから食べに来ないかと誘ってくれた。



3年ほど前の春、堤防沿いの満開の桜を夫と2人が見ていた時、彼女が焼き芋を持ってきてくれた。



熱々の焼き芋は甘くてほくほくで、夫と2人で笑った。


今まで姑の焼きもちに遠慮して二人きりで花見に行くなんてできなかった。

けれども姑は見送った。



もう誰も夫婦の間に立ちはだかる者は無いのに、神様は何処までも意地悪だった。


口腔ガンの治療をしている夫の主治医から呼ばれた。


「多分来年の桜は見せてあげられないだろうから、今年は2人でお花見をして……」



この先生何言ってるの?

治るって言ったじゃない!

手術したら大丈夫って言ったじゃない!



それから3か月後7月に彼は旅立ちました。


あのさくらの下で食べた焼き芋……

焼き芋…なんてロマンチックじゃないね。

でも、焼き芋でなかったら泣いていたかもしれない。



後から話したら友達も泣いてくれた。


今日も二人で泣いた。

来年くらいには泣かずに食べれるかなー。