‘いなくなった便利君

テレビでは『命を守る行動を』とか最大級の警戒とか、かつて経験したことのない、など不安になるような言葉が続く。



情報は簡単に手に入り遠く南から北の端まで手に取るようにわかる。


それ故に自身に置き換えて不安に駆られる。

話す相手がいない事が辛いと思うのはこんな時だ。


子供はそれなりに心配してくれているのか、LINEで生存確認はしてくれるのだけど、やはり夫とは違う



中学校からの同級生からLINEがきた。

「1週間ほど入院していた主人が明日退院して帰ってきます。私の楽園は終わりました」


相方が生きていた頃なら、それは残念、お気の毒様、くらいな返事を入れたことだろう。


亡くしてみないとわからない。

居るときは絶対と言えるほどわからない、喪失感、なにをしてもつまらない虚無感、わかんないだろうな。

だからお疲れさまですと、軽い返事をした。



相方の友人が言った。

『女房が死んでも悲しいことは無いけど困る(*´д`*)。子供が死んだら困らないけど最大級に哀しい」


バカ言ってと無視したけど妙にこころに残った。

夫というものは何という便利ないきものだったんだろう。

わかったときは失った後なんだなぁ

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